毎日本読む

自己啓発からラノベまで、幅広く読んでます。アニメ、マンガも守備範囲。

【読書】読むのは自己責任で! 『言ってはいけない―残酷すぎる真実―』

 

 『言ってはいけない―残酷すぎる真実―』

橘玲(著)

 

ひとは幸福になるために生きているけれど、幸福になるようにデザインされているわけではない。

 

この社会にはきれいごとがあふれている。人間は誰しも平等で、努力すれば必ず報われ、〝見た目″はそれほど大した問題ではない――だが、それらは絵空事である。往々にして、努力は遺伝に勝てない。知能や学歴、年収、犯罪癖も例外ではなく、美人とブスの「美貌格差」は生涯で約3600万円もある。また、子育ての苦労や英才教育の多くは徒労に終わる……。進化論、遺伝学、脳科学の最新知見から、人気作家が次々と明かす「残酷すぎる真実」。読者諸氏、遺伝、見た目、教育、性に関する、口には出せない「不愉快な現実」を今こそ直視せよ!

 

Ⅰ 努力は遺伝に勝てないのか

1:遺伝にまつわる語られざるタブー
 
2:「頭がよくなる」とはどういうことか――知能のタブー
 
3:知識社会で勝ち抜く人、最貧困層に堕ちる人
 
4:進化がもたらす、残酷なレイプは防げるか

5:反社会的人間はどのように生まれるか

 

Ⅱ あまりに残酷な「美貌格差」

6:「見た目」で人生は決まる――容貌のタブー

7:あまりに残酷な「美貌格差」

8:男女平等が妨げる「女性の幸福」について

9:結婚相手選びとセックスにおける残酷な真実

10:女性はなぜエクスタシーで叫ぶのか?

 

Ⅲ 子育てや教育は子どもの成長に関係ない

11:わたしはどのように「わたし」になるのか

12:親子の語られざる真実

13:「遺伝子と環境」が引き起こす残酷な真実

(目次より)

 

前回の記事に続いて、偶然、二連続で著者名が”たちばな”さんで驚いております笑

 

 

本書を読んで、

自分の力でどうしようもできないことなんてたくさんある、と感じさせられました。

 

遺伝や環境といった外的要因で、自分自身のほとんどすべてが決まってしまう、

と本書で学びました。

その通りだなと、本当に共感します。

残酷だし、悔しいとも思うのですが、

それは裏返すと、なんでも人のせいにできるということなんですよ。

 

「成功してる人は才能があっただけ」

「才能がないから仕方ない」

「自分の欠点は親の遺伝のせい」

 

なんでもこんな風に解釈できてしまうんです。

諦め癖だったり、そもそも挑戦しなくなってしまったり、

かくいう私もそうなんですよ。

 

こういう悲観的な考え方って、変えようと思っても難しいですよね。

 

でも、少し考えてみてほしいです。

「成功した人は、環境に恵まれ、金銭的にも裕福、親も成功していて遺伝もよかった。だから、その成功は周りの人や環境、遺伝のおかげなのだ。」

 

言い換えれば、

「ある犯罪者は、環境に恵まれず、貧困にあえぎ、親も暴力をふるうような人だった。だから、罪を犯してしまったのは、その人のせいではない。」

 

こういうことになりませんか?

 

なので、

私は相変わらず、他人の成功を遺伝などのおかげだと思っていますが、

同じように、犯罪者の罪もその人だけのものではないと考えるようにしています。

 

 

こういう考え方もあるんだな、くらいに思ってくれれば構いません。

 

言ってはいけない―残酷すぎる真実―』とても面白いので、

読んでみてください。続編もあります。

【読書】NHK受信料の回避法 『有罪なれど反省せず』

 

『有罪なれど反省せず』

立花孝志(著)

 

「はじめに」より

「NHKから国民を守る党」改め「NHK受信料を支払わない国民を守る党(略称NHK党)」党首である私、立花孝志はNHKが所有する個人情報を入手したことによる不正競争防止法違反、「NHKは反社会勢力と繋がっている」といった政治活動による威力業務妨害、NHKから国民を守る党を無断で離党した区議会議員への脅迫などの罪に問われ、令和4年1月20日第一審の東京地方裁判所から懲役2年6ヶ月、執行猶予4年の有罪判決を受けました。
 しかし、私は当時の自分自身の行動については、一切、全く、反省しておりません。あれはあれで良かったと思っています。
 なぜ、反省しないのか。有罪判決を下した裁判長の判断をなぜ、一部評価しているのか。そして、なぜ、私の有罪判決が報道されたことを喜んでいるのか。それをお伝えするためにこの書籍を用意しました。

 この書籍は立花孝志の動画を文章にして再構成したものです。動画では立花孝志がどのような表情、声、速度で話をしているかをご覧いただけます。巻末に書籍の元となった動画一覧をリンク付きで掲載しました。是非、動画もご覧下さい。

「もくじ」より

はじめに
第1章 なぜ、この有罪を誇りに思いこそすれ反省をしないのか
第2章 なぜ、裁判官の判断を評価するのか
第3章 なぜ、有罪判決が報道されたことを喜んでいるのか
おわりに NHK受信料を支払わない方をお守りします
問い合わせ先
巻末付録 NHK受信料支払わないマニュアル
NHKと契約済み 口座振替・クレジットカード継続払で支払っている方
NHKと契約済み 振込用紙で支払っている方
NHKと未契約 テレビ(NHKが映るもの)を持っている方
NHKと未契約 テレビ(NHKが映るもの)を持っていない方
NHK集金人が訪問してきた場合
NHKから裁判された場合 NHK党が受信料や裁判費用を全額負担します!

 

※この記事では、特定の政党を支持しているわけではございません。

 

 

今まではN国党(現・政治家女子48党)について、

本当に無知でネタとして見ていました。

 

「党首が逮捕されたし、なんかよくないのでは?」

 

しかし、

自分が投票できる年齢になったこともあり、

食わず嫌いは良くないと感じ、読むに至りました。

 

 

読んでみた結果、

やはり、政党をつくるだけあって、しっかりとこの人なりに考えていることがあるのだな、と実感しました。

 

NHKをぶっ壊す」というキャッチコピーや、変わった人材の登用なども、

注目を集めるための作戦だったのでしょう。

私がN国党をネタ枠で認知していたのも、ある意味では間違っていなかった、

というよりも、むしろ誘導されていたのでは、と感じています。

 

そう思うと、立花さんは頭がいいなと考えてしまいます。

この人にとって、無知な大衆を動かすのは簡単なのではないか、とも思うところです。

 

少し大げさな言い方になりましたが、

要するに、政治に無関心なのはよくないと意識しました。

 

 

 

 

立花さんの書いた本なので、

読んでいると国やNHKが大悪党のように見えてしまいます。

反対に、立花さんは”国家権力に逆らって、逮捕された英雄”と言ったところでしょうか。

 

どちらが悪いかなんてもちろん私にはわかりませんが、

巻末付録の「NHK受信料支払わないマニュアル」は非常に有益でした。

NHKから裁判された場合、

NHK党が受信料や裁判費用を全額負担してくれるのも、心強いですね。

 

まあ、私はNHK Eテレラブライブ視聴しましたし、

次作もみるので受信料は払いますがね。

 

受信料払いたくない方は参考にしてみてください。

 

※この記事では、特定の政党を支持しているわけではございません。

【読書】リーガルミステリ読むならコレ! 『特許やぶりの女王 弁理士・大鳳未来』

 

『特許やぶりの女王 弁理士大鳳未来』

南原詠(著)

 

第20回『このミステリーがすごい!』大賞・大賞受賞作が待望の文庫化!
型破りな女性弁理士の剛腕が炸裂!特許をめぐるまったく新しいリーガルミステリー!


特許権を盾に企業から巨額の賠償金をふんだくっていた凄腕の弁理士大鳳未来。
現在は「特許権侵害を警告された企業を守る」ことを専門にし東奔西走している。
今回のクライアントは、映像技術の特許権侵害を警告され、活動休止を迫られる人気VTuber・天ノ川トリィ。
調べるうちにさまざまな企業の思惑が絡んでいることに気づいた未来は、トリィを守るため、いちかばちかの賭けに出る――。

 

弁理士かっこいい!!とにかくこれに尽きます。

 

法学部生なもので、法律ものの本を読むたびに影響されてしまいます。

案の定、弁理士を目指そうか悩み始めました笑

 

さて、

弁理士は特許など、知的財産の専門家です。

弁護士や税理士ほど、知られているイメージがありませんが、

弁理士試験は税理士試験くらい難しいそうです。

 

この本でも、Vtuberの特許が問題となっていました。

新しい技術が続々と開発される現代において、

弁理士は、もっと注目を浴びるべき職業なのではないかと考えました。

 

 

 

パテントトロールについても、本書で初めて知りました。

 

パテント・トロール(patent troll、特許の怪物)とは、第三者から買い集めた特許権を行使し、自らは事業活動を行わずに、実際に製品の製造・販売などを行っているメーカーなどに対して多額のライセンス料の支払いを求めたり、巨額の賠償金目当てに特許権侵害訴訟を仕掛ける組織や企業のこと

 

 

ミステリとしても非常に面白いだけでなく、

法学部生としても勉強になったと思う次第です。

 

 

AIと法規制など、新しい技術と法律は切り離せない関係にあるな、と感じております。

こういった視点から、法律を学べると楽しそうだなと思いました。

【読書】脱構築について学ぶ 『現代思想入門』


現代思想入門』

千葉雅也(著)

 

人生を変える哲学が、ここにある――。
現代思想の真髄をかつてない仕方で書き尽くした、「入門書」の決定版。

 * * *

デリダドゥルーズフーコーラカン、メイヤスー……
複雑な世界の現実を高解像度で捉え、人生をハックする、「現代思想」のパースペクティブ

□物事を二項対立で捉えない
□人生のリアリティはグレーゾーンに宿る
□秩序の強化を警戒し、逸脱する人間の多様性を泳がせておく
□権力は「下」からやってくる
□搾取されている自分の力を、より自律的に用いる方法を考える
□自分の成り立ちを偶然性に開き、状況を必然的なものと捉えない
□人間は過剰なエネルギーの解放と有限化の二重のドラマを生きている
□無限の反省から抜け出し、個別の問題に有限に取り組む
□大きな謎に悩むよりも、人生の世俗的な深さを生きる

現代思想は、秩序を強化する動きへの警戒心を持ち、秩序からズレるもの、すなわち「差異」に注目する。それが今、人生の多様性を守るために必要だと思うのです。」 ――「はじめに 今なぜ現代思想か」より

 

正直、難しかったです。

できる限りわかりやすく書かれているとは思いますが、

私には消化しきれなかった部分もたくさんあります。

 

ですが、複雑なことを単純化せずに思考することの大切さも

本書から学びました。

 

 

付録の「現代思想の読書4つのポイント」も素晴らしかったです。

現代思想という難解な分野をいかに理解するかまとめられています。

 

①概念の二項対立を意識する。
②固有名詞や豆知識的なものは無視して読み、必要なら後で調べる。
③「格調高い」レトリックに振り回されない。
④原典はフランス語、西洋の言葉だということで、英語と似たものだとして文法構造を多少意識する。

 

上記を意識して現代思想に挑みましょう。

 

 

 

現代思想入門』では、”差異”、”脱構築”に着目しています。

 

秩序と逸脱の間に生まれる差異、これについて

デリダは『概念の脱構築』、ドゥルーズは『存在の脱構築』、

フーコーは『社会の脱構築』であると著者は述べています。

 

 

メタ認知の”メタ”、これも脱構築ということなのでは、と考えた次第です。

 

理解が及ばない部分も多く、アウトプットも難しかったのですが、

これから何度も読んで、しっかりと吸収していきたいところです。

【読書】本当の多様性とは…? 『正欲』

 

『正欲』

朝井リョウ(著)

 

第19回 本屋大賞ノミネート!
【第34回柴田錬三郎賞受賞作】


あってはならない感情なんて、この世にない。
それはつまり、いてはいけない人間なんて、この世にいないということだ。

息子が不登校になった検事・啓喜。
初めての恋に気づいた女子大生・八重子。
ひとつの秘密を抱える契約社員・夏月。
ある人物の事故死をきっかけに、それぞれの人生が重なり合う。

しかしその繋がりは、“多様性を尊重する時代”にとって、
ひどく不都合なものだった――。

「自分が想像できる“多様性”だけ礼賛して、秩序整えた気になって、
そりゃ気持ちいいよな」

これは共感を呼ぶ傑作か?
目を背けたくなる問題作か?

作家生活10周年記念作品・黒版。
あなたの想像力の外側を行く、気迫の書下ろし長篇。

 

 

昨年、最も衝撃を受けた作品です。

 

 

『正欲』を読むまでは、”多様性”を理解した気になっていました。

本当の意味での差別や偏見をなくすのは難しいと、考えさせられました。

 

「自分が想像できる“多様性”だけ礼賛して、秩序整えた気になって、
そりゃ気持ちいいよな」

 

この言葉が刺さりました。

 

 

現代は、マイノリティの中のマジョリティだけが涵養されているのではないのか、

そう思ってしまいます。

 

どの範囲までの”癖”が認められるべきか、真剣に考えてみてください。

LGBTだけが多様性ではないですよ。

 

【読書】戦国×ミステリ 黒田官兵衛がかっこいい!『黒牢城』

 

『黒牢城』

米澤穂信(著)

 

 

本能寺の変より四年前、天正六年の冬。織田信長に叛旗を翻して有岡城に立て籠った荒木村重は、城内で起きる難事件に翻弄される。動揺する人心を落ち着かせるため、村重は、土牢の囚人にして織田方の軍師・黒田官兵衛に謎を解くよう求めた。事件の裏には何が潜むのか。戦と推理の果てに村重は、官兵衛は何を企む。デビュー20周年の到達点。『満願』『王とサーカス』の著者が挑む戦国×ミステリの新王道。

 

 

歴史系の本は難しいと思っていましたが、読みやすくて感動しました。

 

 

牢の中で事件を解決していく黒田官兵衛が、

それはもう魅力的で、かっこよすぎました。

 

 

主人公が荒木村重なのも、素晴らしいと思います。

この小説を読むまで、荒木村重については、寡聞にして存じ上げませんでした。

しかし、”織田信長に反旗を翻した人物”という説明で多くの人が理解できる、

絶妙なチョイスだったのではないかと、個人的には思います。

 

 

初めて読んだ歴史ミステリが『黒牢城』で、正解でした。

 

米澤穂信さんの作品はアニメなどでも見ており、

本当に面白いなと感じるので、また紹介できればと思います。

 

【読書】知的生産について考える 『思考の整理学』

 

『思考の整理学』

外山滋比古(著)

 

2022年 全国の大学生に1番読まれた本! 2022年1月~12月文庫ランキング(全国大学生協連調べ)
歴代の東大生・京大生が根強く支持する異例のベスト&ロングセラー
刊行から37年で128刷・270万部突破

「もっと若い時に読んでいれば……」
そう思わずにはいられませんでした。
――元・さわや書店 松本大介さん

 

アイディアが軽やかに離陸し、思考がのびのびと大空を駆けるには?
自らの体験に即し、独自の思考のエッセンスを明快に開陳する、恰好の入門書。
考えることの楽しさを満喫させてくれる一冊。

■思考を深めるキーワード
朝の頭はそれだけ能率がいい >>p24
思考の整理法としては、寝させるほど大切なことはない >>p40
発想のもとは、個性である >>p58
いかにうまく忘れるか >>p127
とにかく書いてみる >>p134

■なぜ東大生が根強く支持するのか? 東大生の感想……外山滋比古講演会「思考の整理学を語る」より
・今の時代に必要なのは、情報を手に入れることよりも「捨てる」ことなのだ。
・他分野との接触、混在が新しい思考法を生み出すという考えがとても新鮮に思えた。
・大学やその先で求められている「学び」に対する姿勢が、少し分かった気がする。
・知識に偏った勉強をしてきたからこそ、それじゃいけないんだ、と思いを新たにした。
・考えがまとまらない時、くよくよするのがいちばんいけない。
・メモをとり、整理する癖がつきました!
・根底にある理念は自ら学べ、という点だと感じた。
・高校生の時は意味が良く分からなかったけれど、大学に入って文章を書くようになり、先生の仰っていたことの重要性が良く分かった。
・今の自分を肯定して考えることの楽しさを教えてくれます。
・時を経ても変わらない価値がある。
・この本を読んでいないなんて、人生の半分を損している。

 

 

“東大・京大で一番読まれた本!“

 

キャッチコピーにつられて購入しました。

結果、大正解。

 

創造力を働かせるには、教養とは、考えることを考える、アイデアを寝かせる…

 

初めて読んだときは、理解できなかったことも、

大人になってから読むと、そういうことだったのか、と納得させられます。

 

 

全国の大学生に一番読まれた本がこの良書だと思うと、

未来が少し明るく見えますね。